日本酒の保管方法についてお客様からよく質問を頂くのですが、皆さん結構悩まれているんだなーと感じています。商品到着後はどうやって保管したら良いの? 冷蔵庫で保存したほうか良いの?開栓後はどうしたら良いの? 賞味期限はいつ?と一度は疑問に感じた事があるのではないかと思います。保管方法によっては本来の風味を損ねてしまう事もありますので、せっかくの美味しい日本酒も台無しになってしまいます。きちんとした保管方法をして最後まで美味しく飲みましょう!
やっぱり理想は冷蔵庫
「日本酒は冷蔵庫で保管」、最近では大分定着してきました。もちろんはせがわ酒店でも、蔵元から届いた日本酒はすべて倉庫でも店舗でも冷蔵保管が基本です。生酒を除き、きちんと造られた日本酒は常温に置いたからといって、たちまち劣化するというほど弱いものではありませんが、冷蔵保存することで品質劣化を遅らせることができます。最近では、出荷前の蔵内での貯蔵をすべて0℃以下の冷蔵庫で管理する蔵も多く、本来の味わいを皆さんに届けたいという強い思いを持った蔵元の中には、冷蔵設備を持っている事を酒販店との取引条件の一つとしている事もあったりするほどです。ご家庭でも理想の保管場所は冷蔵庫です。残念ながらスペースが無い場合は温度変化が少なく、涼しくて暗い場所に保管し、なるべく早く飲むようにして下さい。
温度だけじゃない!光と空気にも要注意
日本酒は光と空気に触れる事も苦手です。紫外線たっぷりの日光が当たる場所には置かない様にしましょう。長めに保管する場合は新聞紙を巻いたり、箱に入れたりして遮光するのもおすすめです。紫外線が酒の成分を変化させ、劣化の原因となります。日本酒が昔から茶色や緑色の瓶を使用しているのは紫外線防止のためです。空気も日本酒のとっては大敵です。開栓後は空気に触れて酸化するため、栓を開けたらできるだけ早く飲み切りましょう。味わいの変化を楽しみたい!という方は瓶に半分以上お酒が残っていることを条件に4合瓶の場合は3~4日以内、一升瓶は1週間を目安にしてください。酸化対策にバキュバンで使用するという話も聞きますが、繊細な日本酒の香りを取り去ってしまうことになりますのでおすすめしません。
こんなお酒は特に取り扱い注意!
生酒
生酒は、火入れしたお酒には無い、フレッシュでいきいきした味わいが特徴ですが、酵母がまだ生きて活動しています。その分、味わいの変化も火入れのお酒以上に早く進みます。開栓前・開栓後に関わらず、保管の際は冷蔵で保管してあげましょう。
スパークリング・にごり酒
シュワシュワ弾ける泡が美味しさを生み出す活性タイプのお酒。ただし、保管、開栓には十分な注意が必要です。特に生酒であったり、濁っている場合は要注意。必ずボトルはたてて冷蔵で保管して下さい。商品によっては活性が強く、常に冷蔵しておかないと吹き出してしまう物もあります。開栓の際はキンキンに冷やした状態で、瓶口をご自身の顔や人に向けないようにし、キッチンシンクなど汚れても良い場所で慎重に行いましょう。まず少しだけキャップを回し、発泡の状態を確認してください。吹き出してくるようであればキャップを閉め、開け閉めを何度か繰り返しながら時間をかけて開栓してください。商品によって、ガスの状態も異なりますので、心配なかたは購入した店舗で保管や開栓時に注意を確認して下さい。
以上、日本酒を楽しむ上で、悩みがちなご家庭での保管方法についてご案内してみました。