第17回Japan Wine Competition(日本ワインコンクール)の審査結果が7月30日に発表されました。2003年から始まった日本ワインコンクールは今回で17回を数えています。今年は昨年より1県多い24道府県の104ワイナリーから788点がエントリーされ、金賞21本、銀賞82本、銅賞210本、奨励賞38本の合計351本が受賞しました。近年では消費者の日本ワインへの注目度もさらに高まり、また日本ワインが在外公館のレセプションにも活用されることが多くなっているといいます。
金賞 : 7.0点以上を標準
銀賞 : 15.5点以上17.0点未満を標準
銅賞 : 14.0点以上15.5点未満を標準
奨励賞 : 13.0点以上14.0点未満を標準
部門最高賞 : 各部門の銀賞以上の中で、最高点のワイン(ただし、出品数が5点以上の部門のみ)
コストパフォーマンス賞 : 2,000円未満で部門中最高評点のワイン
2019の傾向
『欧州系赤』ではメルロの出品が過去最多となり、シラー種は初の部門最高賞を受賞しました。カベルネ・フラン、ツヴァイゲルトレーベなど様々な品種のエントリーがあり、どれも品種特性が出るようになっています。『欧州系品種 白』は、全体的にレベルが高く特に2018年は猛暑でしたが高品質のワインが多かったとのことです。シャルドネはクリーンな樽使いで果実味と樽のバランスが取れているものが多くあり、金賞に輝いたソーヴィニヨン・ブランは、サンセールのようなエレガントな香りでさわやかな味わいが印象的でした。フレッシュで白レモンのようなアルバリーニョも高評価でした。『国内改良等品種 赤』では、金賞5点はマスカット・ベーリーA種。樽を使用したものが多くありました。全体的に昨年よりレベルがあがっており、特に2017年ヴィンテージのものがよいとのこと。凝縮感を狙ったものも増えていますが、エレガントさが重要との意見もあったようです。『甲州部門』の金賞に輝いたワインは、すべて樽を使っていないタイプ。特に『島根ワイナリー 島根わいん 縁結』は、甲州の持つフルーティーな果実味を生かしたワイン。甲州は山梨が中心地で高品質なものが全体的に多いですが、今回初めて山梨県以外のワインが部門賞を受賞するなど、スタイル(樽使用)や産地の広がり(山形や埼玉)が見られました。
【主な受賞ワイン】金賞・部門最高賞・コストパフォーマンス賞を紹介
★は部門最高賞(各部門で最高点のもの)
☆はコストパフォーマンス賞(銀賞以上を受賞した2000円未満のものの中で、最高点のもの)
≪欧州系品種・赤≫
★金『シャトー・メルシャン 鴨居寺シラー2017年』(山梨県/シャトー・メルシャン)
●金『伊豆プティ・ヴェルド2017年』(静岡県/志太 中伊豆ワイナリー)
●金『ミュゼドゥヴァン ダイナスティ塩尻メルロー&カベルネフラン2017年』(長野県/アルプス)
●金『エステートゴイチ メルロ 柿沢2016年』(長野県/林農園)
●金『月虎メルロー2015年』(山形県/月山トラヤワイナリー 虎屋西川工場)
●金『シャトー・メルシャン桔梗ヶ原メルロー シグナチャー2015年』(山梨県/シャトー・メルシャン)
●金『シャトー・メルシャン桔梗ヶ原メルロー2015年』(山梨県/シャトー・メルシャン)
≪欧州系品種・白≫
★金『ミュゼドゥヴァン エトワール塩尻ソーヴィニヨン・ブラン(ナイトハーベスト)2018年』(長野県/アルプス)
●金『高山村シャルドネ樽熟成2017年』(長野県/安曇野ワイナリー)
●金『WOODYFARM&WINERY Chardonnay2018年』(山形県/蔵王ウッディファーム)
●金『2017ルバイヤートシャルドネ「旧屋敷収穫」』(山梨県/丸藤葡萄酒工業)
●金『高畠ワイナリー バリックシャルドネ 樫樽熟成2017年』(山形県/高畠ワイナリー)
☆銀『ミュゼドゥヴァン 松本平シャルドネ2018年』(長野県/アルプス)
≪国内改良等品種・赤≫
★金『NACマスカット・ベリーA[遅摘み]2018年』(長野県/井筒ワイン)
☆金『高畠ワイナリー ラスティック マスカット・ベーリーA2017年』(山形県/高畠ワイナリー)
●金『フジクレール マスカット・ベーリーA ラシス2018年』(山梨県/フジッコワイナリー)
●金『月山山麓醸造 マスカットベーリーA樽熟成2017年』(山形県/月山トラヤワイナリー 虎屋西川工場)
●金『シャトー・メルシャン 山梨マスカット・ベーリーA2017年』(山梨県/シャトー・メルシャン)
≪甲州≫
★☆金『島根わいん 縁結 甲州2018年』(島根県/島根ワイナリー)
●金『源作印 甲州 シュール・リー2018年』(埼玉県/秩父ワイン)
●金『シャトー・メルシャン 岩出甲州きいろ香 キュヴェ・ウエノ年』(山梨県/シャトー・メルシャン)
●金『まるき甲州2018年』(山梨県/まるき葡萄酒)
≪スパークリング≫
★銀『安心院スパークリングワイン2017年』(大分県/三和酒類 安心院葡萄酒工房)
はせがわ酒店で取扱いのある受賞ワイン
部門最高賞(★)、コストパフォーマンス賞(☆)
≪欧州系品種 赤≫
●銀『フジクレール メルロー隼山 2017年』( フジッコワイナリー)
●銅『高畠ワイナリー バリック たかっき はたっき 2016年』(高畠ワイナリー)
●銅『NAC メルロー[樽熟 リミテッド] 2016年』(井筒ワイン)
≪欧州系品種 白≫
●金『高畠ワイナリー バリック シャルドネ 樫樽熟成 2017年』(高畠ワイナリー)
●銀『シャトー・メルシャン 新鶴シャルドネ 2017年』(シャトー・メルシャン)
●銀『NAC ピノ・ブラン 2018年』(井筒ワイン)
●銀『安心院ワイン アルバリーニョ 2018年』(安心院葡萄酒工房)
●銅『高畠ワイナリー クラシック 上和田ピノ・ブラン 2017年』(高畠ワイナリー)
●銅『奥出雲ワイン シャルドネ 2018年』(奥出雲葡萄園)
≪国内改良等品種 赤≫
★金『NAC マスカット・ベリーA[遅摘み] 2018年』(井筒ワイン)
●銀『アルガーノ モンテ 2017年』(勝沼醸造)
≪甲州≫
●銅『アルガーノ ボシケ 2017年』(勝沼醸造)
●銅『アルガブランカ クラレーザ 2017年』(勝沼醸造)
●銅『甲州テロワールセレクション祝 2018年』(勝沼醸造)
≪欧州・国内改良品種等ブレンド 白≫
●奨励『安心院ワイン 卑弥呼 白 NV』(安心院葡萄酒工房)
≪ロゼ≫
●銅『キャンベル・アーリー ロゼ 2018年』(都農ワイン)
≪スパークリング≫
★銀『安心院スパークリングワイン 2017年』(安心院葡萄酒工房)
●銅『フジクレール シャルドネスパークリング 2018年』(フジッコワイナリー)
はせがわ酒店では多くの日本ワインを取り扱っています。このような日本ワインコンクールの受賞酒はワイン購入時の目安になると思いますし、また様々な理由で日本ワインコンクールに出品していなくても個性豊かで美味しい日本ワインもあります。皆さんも是非日本ワインのこれからに期待し、応援して頂ければと思います。