フランスワインはエレガント、アメリカワインは濃厚でしっかりというイメージをお持ちの方は多いのではないでしょうか。今、カリフォルニアでは造り手の世代交代が進んでいます。 若い生産者たちによって「土地固有の風土を表すエレガントなカリフォルニアワインを造ろう」と革命が起こりつつあり、濃厚なカリフォルニアワインのイメージは近い将来、過去のものとなるかもしれません。このテーマが生まれた背景にはアメリカの食文化の変化があります。「畑からテーブルへ」と食材の出自や品質を重視し、地産地消を求める声があがり、素材の個性を活かした料理が増えてきました。その中で、これまでの様な濃厚なワインだけではそれらの料理に合わせるのは難しいと気づき始め、新たな味わいのワインが生まれ、受け入れられています。
ニューカリフォルニアワインが美味しい3つの理由
美味しい理由1:ピュアでエレガント
土地の葡萄を活かしたワイン造りをするため、無理な抽出はせず野生酵母を使用しナチュラルな味わいです。みずみずしく、優しい味わいは飲み手を選ばず楽しめます。
美味しい理由2:食事に合わせやすい
今までの濃厚、渋みしっかり、といったカリフォルニアワインだと合わせる料理は肉料理や味付けのしっかりした料理に限られてしまいましたが、ニューカリフォルニアワインの優しい味わいは、素材の味わいを大切にする日本料理ともよく合います。
美味しい理由3:個性豊かな造り手たち!
それぞれの造り手が小規模生産者です。だからこそ、ヴィンテージ、場所、造り手の個性がはっきりと感じられます。ただ本数が非常に少ないため、気になる商品がある時にお買い求め頂くことをおすすめします。中にはSNSから人気に火がついた造り手もいて既存のマーケティングにとらわれないことも興味深く感じます。
ニューカリフォルニアワインのおすすめ生産者
Broc Cellars / ブロック・セラーズ
所在地: アメリカ カルフォルニア バークレー
ブロック・セラーズでは、すべてのワインが自然発酵により造られています。現代的な設備はまったくと言って良いほど使用しておらず、収穫されたブドウは発酵槽に入れた後、ブドウに存在する天然の酵母と菌により発酵させます。そして伝統的なバスケット・プレスを経てボトリングされるまで、必要最小限の作業にとどめています。
Scribe / スクライブ
所在地: アメリカ カルフォルニア ソノマ
少量生産でアーティスティックな感性を基に自然を意識して造られるワイナリー。畑は全て有機栽培で、強い樽香や高いアルコール度を避け、「ワイン造りは農業」と言う信念の下、天然酵母による発酵を実践しています。有機野菜を使うカリフォルニア・クイジーンの先駆け「シェ・パニース」のアリス・ウォーターとの繋がりも強く、新進気鋭の若手シェフらとのワインディナーも注目を浴びています。